山内マリコさんの著書「逃亡するガール」が全国の書店およびU‑NEXTで同時リリースされました。
本作は、映像化でも話題を呼んだ「ここは退屈迎えにきて」「あのこは貴族」に続く“シスターフッド”を描く作品で、著者が初めて“富山県”という具体的な地方都市を舞台に選んだ意欲作。
高校生ふたりの友情と葛藤を通じて、「いまを生きる女性たち」へのリアルな視点を提示します。
「逃亡するガール」のあらすじと魅力
スターバックスで出会った高校生・山岸美羽と浜野比奈。
スタバでペーパーナプキンに書かれた「隠し撮り」への警告をきっかけに絡み合うふたり。
それぞれに家庭や居場所の葛藤を抱えながら、フトしたことでつながり、逃げるわけでもなく立ち向かう姿が描かれます。
都市ではない富山ならではの緊張感と“小さくも大切な世界”を感じられます。
引用:株式会社U-NEXT
初めて明記された「富山県」という舞台
従来、山内作品では地方都市を抽象的に描いていましたが、本作では富山県を明示。
富山地方鉄道・電鉄富山駅、マリエのスタバ、上市など、具体的なロケーションが登場し、富山県民からも「地元ゆかりの店や風景がリアルに浮かんだ」と好評です。
地方モチーフを敢えて明示することで、作品に深みと個性を与えています。
山内マリコさんとは?
1980年富山県生まれ。
2008年「女による女のためのR‑18文学賞」読者賞を受賞し、2012年に「ここは退屈迎えにきて」で本格デビュー。
以降、「あのこは貴族」「アズミ・ハルコは行方不明」などを発表し、映像化作品を次々と生み出す注目作家です。
本作でも、従来描いてきた地方の若い女性たちのリアルをさらに深化させています。
「逃亡するガール」の書誌情報
・書名:逃亡するガール
・著者:山内マリコ
・仕様:B6判/並製/136 ページ
・発売日:2024年11月20日(水)
・ISBN:978‑4‑911106‑30‑3
・装幀:森敬太(飛ぶ教室)、写真:石田真澄
・メディア:U‑NEXT「100 min. NOVELLA」月額会員向け読み放題配信あり
ネット上での反応とレビュー
ネット上では、下記のようなレビューが寄せられてます。
・「リアルっぽいJKの感覚を捉えている」
・「今まさに悩んでる地方の高校生に読んでほしい」
・「青春小説と思ったら重いテーマが詰まっていて唸った」
・「地に足をつけて前向きに生きている意思の強さが感じられて、応援したくなる」

まとめ
「逃亡するガール」は、山内マリコさんが培ってきた“現代若年女性のリアル”と、初めて明記された富山という具体的な舞台が見事に融合した話題作です。
地元愛に裏打ちされた舞台描写は、読者にとっても共感や驚き、新たな視点を生むでしょう。
文学としての厚み、社会問題への問いかけ、青春の葛藤…この136ページには多くの“今”が凝縮されています。
U‑NEXTの読み放題配信もあり、気軽に読み始められる本作。
“地方で生きる高校生”の内面に寄り添う物語として、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
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