石川県との県境に位置する富山県小矢部市の観光名所「宮島峡」で、設置されていたブロンズ製の女神像「清風の像」が盗難されるという衝撃の事件が発生しました。
市が設置した全12体の女神像の一部であり、観光資源としても重要な存在であったこの像が突如姿を消した背景には何があったのでしょうか。
事件の概要:小矢部市「清風の像」盗難の経緯と現場状況
2025年6月13日、小矢部市は市議会の協議会で、「清風の像」が盗難されたことを報告。
すでに小矢部署へ被害届を提出しました。
この像は1984年に久利須地区の県道沿いに設置されたもので、12体の女神像が点在する景勝地「宮島峡」の一部を構成していました。
通行人が5月下旬に像の消失に気づき、そこから盗難が明らかになったとされています。
なお、他の11体の像には被害は確認されていません。

清風の像とは?:芸術性と観光価値を備えたブロンズ像
盗難被害にあった「清風の像」は、「メディチのビーナス」を日本風にアレンジしたブロンズ製の女神像です。
愛と美を象徴し、地元観光のシンボル的存在として親しまれてきました。
1984年に市が設置して以来、観光パンフレットや地元イベントにも度々登場。
小矢部市観光課の担当者も「12体そろってこその観光資源で、非常に残念」とコメントしており、その価値の大きさがうかがえます。
防犯状況と今後の対策:防犯カメラ未設置の盲点とは
事件が起きた宮島峡・子撫川中流域は、人通りが少なく防犯カメラも設置されていない地域です。
この防犯体制の甘さが、像の盗難を許した一因と考えられています。
市は現在、残る11体の女神像に対して巡回を強化。
今後、防犯カメラの設置やセンサーによる警備強化が検討される可能性もあります。
引用:北國新聞
地域観光への影響:12体で1つの観光資源という現実
宮島峡の女神像群は、12体で1つの観光ルートとして整備されており、像を巡るウォーキングやフォトスポットとして人気を博してきました。
12体のうちの1つが失われたことにより、「女神像めぐり」としての観光の魅力が損なわれる懸念が出ています。
地元関係者や観光事業者にとっても、この事件は経済的打撃につながる可能性があり、早急な対策と復元が求められます。
ネット上での反応と声:憤りの声が多数
ネット上では、
・「観光資源に手を出すなんて許せない」
・「また1つ文化が失われた」
といった声が相次いでいます。
中には、
・「銅像の価値よりも心の価値を考えてほしい」
といった意見もあり、市民の憤りと悲しみが色濃く表れています。

まとめ:小矢部市「清風の像」盗難事件から見える課題と今後
今回の「清風の像」盗難事件は、防犯体制の見直しや観光資源の保護について考えさせられる出来事でした。
小矢部市には今後、再発防止策や像の復元に向けた取り組みが求められます。
観光地の安全と文化財の保護は、地域全体で支えていくべき課題です。
コメント