富山県の不二越工業高校が、2025年7月17日、「自転車安全利用推進校」に初めて指定されました。
これは、自転車通学する高校生の安全性向上を図る県警の施策の一環で、同校では昨年2学期から校則にヘルメット着用義務を取り入れました。
背景には、ヘルメット非着用による悲劇的な事故がありました。
当記事では、その背景や今後の展望などについて深掘りします。
自転車安全利用推進校とは?
県警によって指定される「自転車安全利用推進校」とは、高校生の自転車通学における安全対策を積極的に推進するモデル校のことです。
県警と学校が連携し、交通安全教育の徹底やヘルメット着用の習慣化に取り組むことで、地域全体の交通安全意識の底上げを狙っています。
不二越工業高校は、今回の指定式を通じて、地域における交通安全のモデルとして注目されています。

ヘルメット着用の現状と課題
富山県警によると、2025年6月末時点で県内の高校生の自転車事故による負傷者は22人ですが、そのうちヘルメットを着用していたのはわずか3人。
着用率の低さが事故の重大化を招いています。
また、富山市の交通安全資料によれば、ヘルメット非着用の自転車事故で亡くなった人の約6割が頭部損傷を負っており、致死率は着用時の約2倍になるという統計もあります。
このようなデータからも、着用義務の重要性は明白です。
今後の取り組みと期待される効果
・校則の定着と着用率の向上:不二越工業高校では昨年2学期よりヘルメット着用を校則化しました。今後は、ルールの周知・徹底、違反時の対応を強化することで、着用率向上を目指します。
・教育プログラムの強化:交通安全講話や、実際にヘルメットの装着体験を行うなど、安全意識を高める教育活動が期待されます。
他校・地域への波及効果:県警指定第1号校としての知名度を活用し、他校へのモデル校としての役割を果たすことも重要です。
・事故防止と命の尊重:2017〜2021年度の統計では、ヘルメット未着用者の致死率は着用時の約2倍とされており、義務化によって生徒の命を守る具体的な効果が期待されます。
ネット上での反応と声
ネット上では、下記のような声が寄せられてます。
・「悲劇を繰り返さないために、校則化は当然の一歩」
・「他の高校も早く続いてほしい」
・「生徒・保護者の意識改革へ一役買う取り組み」
地域メディアでもこの記事を取り上げており、「県内初の指定校」として注目を集めています。

まとめ
不二越工業高校のヘルメット義務化と県警指定は、富山県初の画期的な取り組みです。
校則と制度の両面から安全対策を強化することで、今後の自転車安全教育のモデルケースになることでしょう。
事故を未然に防ぐために、学校・家庭・地域が三位一体となった取り組みが求められます。
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