初夏のやさしい陽気に誘われ、県内各地で見かけるようになったツバメの子育て風景。
玄関などの軒下で親鳥がせっせと餌を運ぶ姿は、ほほえましいものです。
しかし、中には住宅の解体予定地に巣をつくるケースもあり、そのために「子育て見守り」や「工事延期」という温かな対応が行われています。
当記事では、砺波市で実際に起きたエピソードを通じて、ツバメと人間の共生のあり方を考えます。
ツバメの巣作りと子育ての時期
ツバメは例年4月から7月にかけて、軒下や玄関まわりなどの適した場所に泥と草で巣を作ります。
10〜12日で卵が孵化し、ひなは生後約20日で飛び立つため、巣づくりから巣立ちまでは1.5〜2ヶ月ほどの子育て期間になります。
行動を観察する際は距離を保つことが重要です。
ツバメのために解体工事を延期
砺波市内で解体予定だった家の軒下にツバメの巣があり、ひなが育っていることが判明しました。
工事関係者は作業を一時停止し、県鳥獣保護センターに相談。
センターのアドバイスを受け「ひなが巣立つまで工事延期」を決断。
依頼主の了承の上、「小さな命を守りたい」という温かな判断が実現したのです。
鳥獣保護管理法とツバメの巣
日本の鳥獣保護管理法では、野鳥の卵やひながいる巣を許可なく撤去することが禁止されています。
人間が巣やひなに触れることで、親鳥が警戒し子育てを放棄する恐れもあります。
疑問があれば、地方自治体や鳥獣保護センターに早めに相談することが法的にもマナー的にも大切です。
人間と自然の共生
工事関係者の「ちっちゃな命を守りたい」という言葉には、共生の心が表れています。
ひなが巣立った後、元の場所には戻ってこないかもしれませんが、「また日本に戻ってきてほしい」という願いにも込められた未来への希望。
こうした行動が、自然とのバランスを保つ社会創りへつながります。
ネット上での反応と声
ネットでは多くの声が寄せられています。
・「工事を止めて見守る姿勢に胸が熱くなった」
・「法律を守り、野鳥を優先する社会であってほしい」
・「こういう小さな行動が、環境への配慮につながると思う」
自然を大切にする人々からの共感が広がっています。
まとめ
小さな命を守る配慮が、自然と人をつなぐ架け橋になります。
ツバメの営巣を見つけた際は、巣立ちを温かく見守りつつ、必要なら専門機関に相談しましょう。
そうした行動の積み重ねが、自然との共生社会を築いていきます。
当記事は以上となります。
コメント