近年の猛暑により、モバイルバッテリーなどに使用されるリチウムイオン電池から出火する事故が増加しています。
2025年8月には富山市内のホテルで宿泊者不在時にモバイルバッテリーが発火する火災が発生し、リチウムイオン電池の安全性が改めて問われました。
当記事では、夏に急増するモバイルバッテリー火災の原因やリスク、そして安全に使用するための具体的な対策などについて深掘りします。
リチウムイオン電池の仕組みと火災のリスク
リチウムイオン電池は、小型ながら高い電力を供給できることから、スマートフォンやモバイルバッテリー、自転車、ノートパソコンなど幅広い製品に使われています。
しかし、内部には可燃性の電解液が含まれており、過充電や高温、衝撃などが原因で発熱・破裂・発火する「熱暴走」を引き起こす危険があります。
特に過去5年間で関連事故は1.5倍以上に増加しており、正しい知識と使用法が不可欠です。

特に危険な夏場の使用状況と火災事例
リチウムイオン電池による火災は、特に気温が上昇する6〜8月に多発しています。
2025年8月8日には、富山市のホテルJALシティ富山にて、充電中のモバイルバッテリーが出火し、客室の壁を焦がす火災が発生しました。
宿泊者不在中の出来事で、従業員が早期発見・消火したため大事には至りませんでしたが、防火設備がなければ被害が拡大していた可能性も。
車内放置や何度も落とすといった使用方法もリスクを高めるため、注意が必要です。
リチウムイオン電池の安全な使い方5選
1. 不在時は充電しない:使用者がいない状態での充電は避けましょう。
2.直射日光や高温を避ける:夏場の車内放置は特に危険です。
3.衝撃や落下を避ける:落下により内部が損傷し、発火リスクが高まります。
4.異常を感じたらすぐ使用停止:発熱・異音・異臭などの異常は要注意です。
5.信頼できる製品を選ぶ:信頼のあるメーカーや認証のある製品を使用しましょう。
事故が起きたらどうする?
万が一、モバイルバッテリーなどから煙が出たり発熱した場合は、速やかに電源を切り、可能であれば消火器を使用して初期消火を行いましょう。
感電や火傷のリスクがあるため、無理をせず安全な場所に避難し、すぐに119番に通報することが大切です。
また、異常を感じた時点で使用を中止する判断力も求められます。
ネット上での反応と声
ネット上では、下記のような声が寄せられています。
・「夏は充電するのが怖い」
・「車内に置きっぱなしにしていたら熱くなってた」
など、リチウムイオン電池に関する不安の声が多数見られます。
一方で、
・「USBタイマーを使って過充電を防いでいる」
・「夏はエアコンの効いた室内でしか充電しない」
といった具体的な対策をシェアするユーザーも増えており、正しい知識の共有が広がっています。

まとめ
リチウムイオン電池は便利な一方で、使い方を誤ると大きな事故につながるリスクがあります。
特に猛暑の夏場は熱暴走の危険性が高まるため、正しい使用方法と危機管理が必要です。
日常生活に欠かせない存在だからこそ、安全性への意識を高めて、火災を未然に防ぎましょう。
当記事は以上となります。
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